自己紹介

つぶやくことなんてない

マヨネーズ・コンプレックス

激怒.邪知暴虐.

マヨネーズが嫌いだ,という人は少数派らしい.

コンビニに行って弁当を買う.そもそも好き嫌いが多いタイプなのでだいたい左半分に肉がバーン入っていて右が白い弁当にしか手が反応しないのだが,左上にもちょこんと白いのが見えたらガッカリ.ポテトを微塵にすり潰し,邪悪な味付けを施した非情な食べ物である.弁当箱の壁でおかずと分けられているなら,まだ救いようはあるが,一緒に盛られている場合は,茶色に白がにじんで最悪である.弁当の壁にこすりつけて除去しなければ,いけない.

気分を変えてパスタにしよう.カルボナーラなどクリーム系のパスタもだいたい苦手なので,明太子かたらこパスタが救いである.久しぶりに手に取ってよく見てみると,「明太子マヨパスタ」.わざわざ,である.度を越した改悪.ありえない.陰謀だ.敗戦国の慣れの果て.無批判のアメリカナイズである.集団ス〇ーカー以外説明がつかない.脳にチップを埋め込まれています.

おにぎりでいいやと,結局明太子や昆布に流れる.こういうプロセスで食べるものを選んでいるので,自然と手に取る商品が限られる.とはいえ,人間,飽きるものである.気分を変えようと唐揚げが入ったおにぎりに,挑戦.こんなもんまずいはずがない,と購入,一口食べる.食べた瞬間,おいしい.3秒後,吐き気を催す.またやられた.中身を見てみると唐揚げに少し白がにじんでいる.やるせないと同時に怒りが込み上げる.一体,世の中の誰がこんな組み合わせを望んでいるというのか.なぜわざわざ追加でコストをかけてまで余計なものを入れて,食の幅を広げようと一歩踏み出した私のような消費者を悲しませるのか.裏面の原材料の欄にはしっかり「マヨネーズ」と書いてあるのだから私が悪いのだが,詐欺にあった気分だ.メンチカツとかコロッケが入ったパンも危険である.寿司には「わさび抜き」とかわざわざ目立つシールをつけるのだから,同様の対応を強く求める.

幼稚園くらいのころに「シンゴママ」が流行った.女装をした成人男性が歌を歌って踊りながら,白くてぼてっとしたチューブに口をつけチュチュっと吸い取る.狂気に満ちている.トラウマだ.そもそも「マヨネーズ」,「マヨ」といった文字,発音に嫌悪感を覚える.そんな言葉を繰り返して,陽気な音楽とともに私にお届けしないでくれ.何回も何回も.子供はどうせマヨネーズが好きだなんて安易な思考はやめろ.教育上,良いはずがない.ついでに言うと,白いチューブに赤い蓋をしたあのアイコン自体が苦手である.見るだけで気分が悪くなる.もうとにかくすべてが嫌いである.

といったことが私の氏に対する見解である.句読点が少々多くなってしまったかもしれない.ことあるごとにこういう気分を害したなエピソードがあったような気がするが,思いつくのはこの程度である.このような氏に対する嫌悪を日々蓄積しながら二十何年間生きてきたが,あまり共感が得られない.共感が欲しいわけでもないが.日常生活のあらゆるところにそのような危険が潜んでいて,それに対する反発の声が聞こえないのは,ひとえにこういう人が少数派だからである.誰か教えてください.あの,口に含んだ瞬間に嗚咽を誘発する作用について.私にコンビニ食の選択肢をください.

こんな文章を書いている場合ではない.今日は18時間くらいを睡眠に費やしてしまった.やるべきことを終わらせねば,とパソコンを開いたものの,こんなことにまた小一時間費やしてしまうようでは先が思いやられる.